「変えるな!!」
私が自チームの選手に対して常に使う単語の一つです。
では逆になにを伝えているか。。。
それは
「同サイドを攻め落とせ!」
ということを常に練習の中で子供達に意識させてます。
では、なぜサイドチェンジをさせないか。
一つ目はキック力の問題です。
高校生最高峰のリーグ、プレミアリーグでも殆どの選手が蹴るサイドチェンジのパスは山なりです。
山なりのパス=ボールが味方に到達するまで時間がかかる
ということから、
敵チームの選手はボールの移動中にスライドができてしまいます。
サイドチェンジをして広い場所にボールを逃したつもりが、浮き球の処理+プレッシャーという苦しい状況を作ってしまうことが多々見受けられます。
リヴァプールのファンダイク選手や、マンチェスターシティのデブライネ選手達のような、低弾道のサイドチェンジができるのであればもちろん使ったほうがいいでしょうけどね。
広いところに逃がしても、自チームのボール状況が有利にならなければ意味がないですし、
逆に広いスペースにボールを逃がしたことでサポートが間に合わず、数的優位を作れない可能性が高くなってしまいます。
二つ目はハマることが多いからです。
横へのパスが増えれば増えるほど、横へのパスの距離が伸びれば伸びるほど、敵はボール方向にスライドしつつ、ボールにアタックを試みます。
左からきたボールを右へ、右からきたボールを左へと繋ぐことは、小学生のころから習う常識かと思いますが、その常識は相手にとっても同じです。
そのため、自信を持ってプレスをかけれるようになってしまいます。
逆に、左からきたボールを左へ、右から来たボールを右へ返却することで
敵としては、スライドしてボールに寄せようとしているのにスライドした方向と逆にボールが動いてしまうので、狙いどころと逆にボールが逃げていってしまいます。
さらに、もともと自チームの選手はいるわけですからパスコースはありますよね。
また選手の距離が近いため、パスミスも起こりづらく、突破しやすい状況が出来上がっているわけです。
そのうえ、内側にパスを入れた選手が、ポジションを敵より前に移動してしまえば、敵と1vs1をせずに置き去りにすることも出来てしまいます。
全体的に私は5~10m、長くても15mのパス以外はビルドアップ時にする必要がないと考えます。
パスの距離が長くなればなるほど、ミスの確率が上がりますし、ボールの移動速度も落ちてしまいます。つまりボールを失う確率が上がるということです。
ビルドアップはミスの確率をいかに低い状態を保って前進できるかが重要です。ミスの確率が上がるものを排除する手段の一つが、『サイドチェンジ不要』と私の中で至った結論です。
もちろん、あまりにも狭ければ、
「今のは逆に逃がした方がいいよね。」
と選手と話しています。細かいところは感覚になってしまいますが。。。
他にもミスを減らすことができる方法を今でも模索しているところです。
皆さんも是非考えてみてください。
また、何か面白い考え方があればぜひコメント欄で教えてください。