今日も引き続き3バックについて書いていこうと思います。
欧州チャンピオンズリーグではベスト8が出揃いましたが、そのうちバイエルンミュンヘン・アトレティコマドリー・ユベントス・チェルシー・インテル・スポルティングの6チームがセカンドレグで3バックを採用していました。ほとんどのチームは3バックと4バックを併用できるので、対戦相手によって変更していますが、高校サッカーレベルではそこまでは無理でしょう。。。チャレンジしたいですが。。。
さて、本題に入っていきます。
3バック守備の根底にあるのは、最終ラインを4枚ではなく5枚にすることで、後ろを固めて守れるというのが最大の利点です。
ではどのような、原則ルールがあるのでしょうか。
一つ目は、上記の通り『守備の原形は5バックからスタートする』です。敵のサイドハーフが高い位置を取ったときには、ついていき、サイドの低い位置を埋めます。そうすることで5枚が最終ラインに並び4バックよりも強固な守備になります。また、最近はやりの5レーンや、~の記事にも書いたようなインナーラップを仕掛けられても両脇のセンターバックが対応できるので穴が空きにくいです。実際20ー21欧州チャンピオンズリーグ決勝マンチェスターシティvsチェルシーでも5バックになったチェルシーを90分間攻略しきれなかったマンチェスターシティが破れています。
対人の強い選手をウィングバックに、中央に守備者を配置されると、こじ開けるのには苦労しますね。
二つ目は、『押し出す守備』です。
もちろん5バックで引き続けてブロックを敷くこともありますが、後ろを埋めてから前に飛び出していく形で守備をすることが可能になります。
基本的に、3バックの1枚か2枚はマークがいない余っている状態の時が多いと思います。ではその際に、余ってスペースを空けないことに徹するだけでなく、前に出て奪いに行くことがあるというわけです。
では、どこを押し出すか?
一番簡単なところはウィングバックです。
敵が最終ラインで逆サイドにチェンジをしそうなときにウィングバックが敵のサイドハーフを捨ててサイドバックにプレスをかけます。捨てたサイドハーフを切りながら出ていきますが、近い3バックの一角の選手がスライドし、その穴を埋めるようにします。また、残りの選手+逆のウィングバックが最終ラインに入ると、形としては4バックと同じにすることが可能です。プレスに対してにロングキックをしてきても4人が最終ラインにいるので、怖くないですし、逆に守備が主導権を握ってプレスに行くことが可能になります。
また、3バックの一角が前にでて、敵のシャドーの選手を引き取り、もともといたボランチを押し出していく縦のスライドも可能です。
後ろを埋めてから前に出ていく方が守備は固いですし、前向きの状態で守備をするというサッカーの鉄則にものっとっていますね。
以上の二つにのっとっることで、奪う位置を中にも外にも設定することが可能になります。
中を崩されたくないのであれば内側を締めて外回しにさせることで、外側に追い出すことが簡単になります。敵からすると簡単にサイドの高い位置にボールを入れれているようで、そこに対人の強い選手を配置すれば、奪えるわけです。
逆に内側でうばいたければ積極的にスライドを行いサイドからプレスをかけることで敵は内側にパスをいれて前進しようと試みます。そこで守備の読みのいい選手を配置すれば、一気に中央からショートカウンター気味に敵ゴールに襲い掛かることができます。
もちろん、すべてがうまくいくわけではありませんが、選手の能力次第ではチャレンジしてみるのもありだと思います。
また、ここに書いたこと以外がルールになっているチームもあると思いますが、ここはあくまで一例だと思っていただけるとありがたいです。
私個人としては3バックにチャレンジした機会が少ないので、もっと試していきつつ、メリット、デメリットを考えていければいいかなと思います。みなさんも是非本気で3バックの研究をしてみてはいかがでしょうか。
【おまけ】
これは大学生の時に初めて買ったフォーメーションを細かく説明している新書です。実際に欧州のチームが使った変則の4-4-2や4-2-3-1のことが詳しく書かれています。是非一読してみるといいかもしれません。